残り99日、明日の自分に任せよう。
目が覚めるといつもの天井が見える。
からだを起こして見渡しても異常はない。
あれは夢だったのだろうか。
結局あの後色々話した結果を紙に纏めとこう。神だけに...。
1.100日後に「絶対」に死ぬ。
2.何故教えたかと言うと、流れに乗ってみたから。(ちなみに好きな作品は100日後に死ぬ犬らしい)
3.この話(僕が死ぬまでのこと)が面白かったら、なにかご褒美が貰えるらしい。
4.死ぬ時は1人らしい。つまり近くにいる人は巻き込まれないとか。
なんともまぁ、夢みたいな話だよな。
まぁ夢なんだけど。
とりあえず今日は大学は休みだから、どうしようか。
バイトも休み。
ジュース片手にゲームでもしようか。
僕はその日、「いつも通り」のことをして夢の世界に旅立った。
残り98日。
「え?僕の話聞いてた?死ぬんだよ、君。」
「信じてないんだね、うん、うん。」
「明日は下の階の人の洗濯物がカラスに持っていかれます。」
「そして、その洗濯物が君の頭に落ちてきます。」
「それでも信じれないなら、明日発表される宝くじの当選番号を見てみて。下四桁が6609だからね。」
「君は死ぬんだよ。早く動かないと。」
「後悔して、しぬよ。」
神様、100日後に死ぬと言われても困ります
気が付くと真っ白な場所?にいた。
どこまでも真っ白で、眼球を真っ白に塗ればこんな景色になるのかな。なんて思いながらも頭は?で埋め尽くされている。
「こんにちわ」
「!?」
ビックリしすぎて死ぬかと思った。
ただただ白い空間に突然、黒い人っぽいもやが産まれて話しかけてきたら、そりゃびっくりする。
あまりに異質だったから。
「まぁ、君は100日後に死ぬんだけどね」
まじで意味が分からない。
この白さも、この黒い人?も分からない。
「ねぇ、聞いてる?」
人は何もない空間に閉じ込められたら発狂するというが、それは本当だろう。
頭が狂いそうだ。
いや既に狂ってるかも。
「もしもーし」
とにかくここから出よう。
出なければ、出なければいけn「うぉーい!!!」
「ハァ、ハァ、気が付いたかい?」
「....」
「もう一度言います。君は100日後に死にます。」
「これは確定したことであり、例外はありません。」
「ちなみに自殺しようと確実に死ぬであろうことをやったとしても、何故か助かります。」
「そう、絶対に100日後に死にます。」
「.....」
「.....」
「...どなたでしょうか?」
「神様です。」
「僕、死ぬんですか?」
「はい」
「100日後に?」
「はい」
「絶対?」
「絶対に」
「...」
「ちょっ、ちょっ、なんで笑顔で近づいてきてんの、まって、怖い怖いよ君、とりあえずその拳はおろそう!!まって!まって、ちょっ、ストーーッップ!」
「あいたたた。神様を殴った人間、君が初めてだよ。」
「良かったね!死ぬ前の最後の偉業だよ!!」
「よっ!この100日後に死ぬ偉人!!」
よし、もう一発殴ろう。
「ストップ!!」
体が動かない。え?本当に動かない。
「ふっ、神様だからね。人一人動きを止めるなんてわけないじゃないか。」
さっきその人に殴られたくせに。
「いやあれは違くて!そう!あれはわざt「本題に入りましょう。」」
「僕は死ぬんですね。」
「はい、死にます。」
この黒い人?神様?黒もや?もう、クロでいいや。
クロが言うには死ぬらしい。
神様じゃないにしてもこの「異常」をクロが起こしているのは事実で、その「異常」を起こすあり得ないやつがわざわざ「あなたは死にます」ときた。
多分、本当なんだろうなー。
100日後に死ぬんだな、僕。
本当だったらありがたいことなんだろうけど。
僕、凡人過ぎて何も出来ないんだけど!?
普通に考えて無理でしょ!?
僕は普通のそこらへんにいる大学生なんだけと!?
就活の難しさに喘ぐ、THE 凡人 なんだけど!?
どうしよ、全貯金使って豪遊する?残金15万なんだけど。
それともやりたいことを、一気にする?特に夢も持ち合わせてないけど。
どうしよう...。
100日後に死ぬと分かっても、やることねぇー。
てか、やるとしても金が...無い....。
あぁ...神様、100日後に死ぬと言われても困ります。
「最善」にして「最前」を「前進」させる
僕らがいる「ここ」は「行きたかった分岐」であり、
夢を叶える「もしもの分岐」でもある。
後悔は「先」にするものではなく「後」にするものではあるけども、「ここ」で後悔をしたなら結局の所、どこにいっても後悔をするんだろう。
でも僕らがいるのは「ここ」だけ。
ならば、「先」に後悔をしてしまえ。
想像は自由だ。
「先」も「後」も「今」もなにもない。