Oze-0w0’s diary

大学生ですよ。

残り98日、愛すべきバカ野郎たち

 

 おはよう、クソッタレな世界。

 こちらは朝から最悪な気分です。 

 

 あれはどうやら夢じゃなかったらしい。

 

 2度目だ。またクロが現れた。あの白い場所に。

 そして怒られた。後悔して死ぬだとさ。

 

 当たり前じゃないか、後悔するだろ。

 残り100日?無理でしょ。

 なにも出来ないじゃないか。

 

 はぁ、でも動くしかない。

 どうやったって時間は待ってくれないもんね。

 

 

 

 

「とか思いつつ既に夕方です。」

 

 あいつの言ってたこと全部当たってたわ。まじ?

 

 

 どうしよ。

 あっ、そうだ知恵袋にあげてみよう。

 

 Q.余命が後100日ですがどうすればいいでしょうか?

 

  A.やり残したことをやればいいと思います。

 

 僕もそう思います!!

 

 聞き方が悪かったな。少し変えよう。

 

 Q.100日後に死ぬとしたらどうしますか?

 

 A.私だったら親や友達に感謝を伝えて、何か自分の生きた証を残します。 

 

 おー!!これだよ、これ。

 こういうのを求めてた。

 

 確かに今思えば親に感謝を伝えるってしたこと無いかも、やってみるかな?

 

 でもやっぱ恥ずかしいから、やるとしたら最後かな。

 

 んー、あとは生きた証を残す、か。

 

 どうしようかな。

 そもそも僕って何が出来るか分かんないや。

 

 紙に書き出してみよう。

 

 僕の家族構成はお母さんと、再婚したお父さんと引きこもりの弟、もうすぐ結婚する姉の五人家族。

 

 僕の夢は、特に無い。

 

 好きなことは、ゲームとサッカーと読書。

 

 意外に幽霊とか信じてるタイプで、とくに守護霊はいると半ば確信してる人。

 

 嫌いなことは、いきなり死ぬよ、なんて言ってくるクソヤロウを視界に入れること。

 

 絶賛就活中!!

 

 

 はぁ、何もないやないかい!!

 

 生きた証どころか、立つ鳥跡を濁さずの如く何も残せないよ!!

 

 経歴が真っ白だよ!!まさにあの空間だね!!

 

 笑えねぇ...。

 

 

 とりあえず、ネットに住むバカ野郎たちの知恵を借りよう。僕一人じゃ何も浮かばねぇやぁ。

 

 

 

 その日の晩、僕はたくさんの知恵を得て、一つの目標を作った。

 

 

 僕は...ヒーローになる。

 

 

 

 

 

 

 

残り97日

 

 「どうしてそうなった!?」

 

 「途中までは凄く良かったじゃないか!」

 

 「なんでヒーローなのさ!特撮にでも出るの!?」

 

 「なわけないじゃないですか。バカなんですか?」

 

 「え、違うの?良かった。もう僕、君がおかしくなったかと。だって神様殴る人だもんね。」

 

 やばい、すごく殴りたい。

 

 「ヒィ!ほらっ!今思ったでしょ!」

 

 なぜバレたし。

 

 「僕は神様だよ?心を覗くなんて簡単さ。」

 

 うわぁー、引くわー。なに?神様気取りのバカ野郎がなんか人の心を覗き始めたんだけど。

 

 やっぱ、クソヤロウだわ。

 

 「ちょっと!君酷くない?どんどん酷くなってる!」

 

 ねぇ、クロが神様なら神様らしく僕を助けてくれないの?おー、まい、ごっど。

 

 「いや、それは無理。ダメです。」

 

 はぁ、だろうね。そうだろうと思ったよ。

 じゃあ、迷える子羊にアドバイスでもどう?

 

 「こんな図々しい子羊なんていないよ!」

 

 「まぁ、でもアドバイスくらいならね。あげちゃってもいいかなぁーって。」チラッ

 

 「でもお願いされてないからなー。どうしよっかなー。」チラッ

 

 

 チラチラ見るなよ真っ黒くろすけ。

 景色が濁る。

 

 「ちょっと!それ以上言ったら、アドバイスあげないからね!!絶対にあげないからね!」

 

「分かりました。分かりました。」

 

 「お願いします。クロ様。アドバイスを下さい。」

 

 「たく、しょうがないな~。」

 

 やっぱ、いいわ。

 

 「冗談さ!冗談!」

 

 クロは慌てたように言うとぶつぶつ呟きはじめた。

 

 何を言ってるか聞こえないが、真剣な声色で何か呟いてる。

 

 すると、纏まったのか顔を上げて一言。

 

「よし!ボランティアに行きなさい。」

 

 

 

次回、ボランティアに参加する。